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税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと

2012.05.25

経営

企業が外注を利用する意義

企業が外注を利用する意義とはなんでしょうか?

外注とは、

「自社(発注側)の指定する設計・仕様・納期によって、外部の企業(受託者側で外注企業、協力企業ともいう。)に、部品加工又は組立を委託する方法。備考:外作、外製ともいう。」(JIS Z 8141-1210)

と定義されています。

 

製造企業が外注する理由は一般に、

  • 生産コストの削減
  • 経営上の危険分散
  • 生産の平準化
  • 高度な設備・技術の利用等

が考えられます。

 

通常、生産に必要な設備や技術を準備するためには多額の設備投資が必要になります。外注工場を利用することで、生産に必要な設備投資や人件費などの固定費を削減することが出来ます。

 

また、製品需要は一定ではなく、需要には変動があります。さらに、製品ライフサイクルは短期化の傾向があります。そこで、需要変動を調整して弾力性を持たせるために、外注工場を補助的に利用することで経営上のリスクを分散することが出来ます。
販売見通しが不確実な場合などは、一般に外注化を検討すべきです。

 

ただし、外注企業に自社が望む品質、納期、価格で外注品を納品してもらうためには、管理・技術・資金の面での支援が必要になります。つまり、外注企業の指導と育成がポイントになります。

 

近年では製造に限らず、経理や総務部門も外注の対象とされています。

どこまでを外注して、自社が資源を集中して投資する部分はどこなのか。どこを自社のコア事業として育てていくのか。その見極めが難しくも重要です。

2012.05.25