2024.11.07
freee
はじめてfreee会計を使う方向けに、税理士がポイントを解説した記事を書いています。
初回の記事はこちら
freee会計を使いこなす5つのポイント①freeeの基本設計を理解する
今回の4つ目のポイントは「自動で経理を使いこなす」です。
freeeの良さであげられるポイントは多くの場合、「仕訳形式で入力しなくてもいい」という点。
この点に関しては良し悪しがありますが、初心者にもまず始めやすい点ではあります。
freeeをうちの事務所が使っている理由は5年前から変わっていません。
それは「自動で経理」があるからです。
「自動で経理」とは、freeeにインターネットバンキングなどからデータを取り込んできて、仕訳を登録していく機能。
他社の会計ソフトにも最近は標準で搭載されている機能ですが、今までも現時点でもfreeeが唯一なのは、「条件にあった明細について、勘定科目などを設定して確認をせず登録する」機能です。
他社の会計ソフトは、原則として「取引を推測する」までです。これは、「きちんと確認してから仕訳を登録しないなんておかしい!」という発想からでしょう。
ですが、たとえば銀行の振込手数料なんて「支払手数料」という勘定科目をつけて登録するだけなので、いちいち確認が必要でしょうか?
また、「〇〇電力」と毎月決まって発生する支払いが「水道光熱費」であることを人が確認して登録する必要があるでしょうか?
freeeでこうした取引についてネットバンキングからデータを取り込んできた段階で勝手に登録してしまう機能が「自動で経理」です。
そして、freeeを使いこなすためにはこの自動登録ができる明細をいかに多くするかがポイントになります。
会社の会計は多くの場合毎月同じ、毎年同じものが多数を占めます。
自動で登録しなくても、ほぼ間違いなく推測された仕訳を確認してから登録すればいいじゃないかという声も多いと思いますが、それが積み重なって経理の処理が増えているのが現状です。
最終的に当然試算表は確認します。
そこでチェックができれば問題ありません。
うちの顧問先でうまく使えているところは、毎月の処理のうち80%がデータを取り込んできた段階で仕訳が登録されています。
AIを使わなくても、RPAを使わなくても、現状月額数千円の会計ソフトでそれが実現できます。
5つのポイントのそのほかの項目は、この「自動で経理」がうまく回るためのポイントでもあります。
入力はシステムに任せて、人の役割は設計とチェックへ。
せっかくfreeeを使っているなら、自動で経理を使いこなせるようにデータの流れを設計しましょう!
2024.11.07